外構は家の印象を大きく左右します。おしゃれで魅力的な住まいに仕上げるためのデザインのコツや、アイデアを見てみましょう。庭や外構を彩ることで、家全体の雰囲気をランクアップし、整えられた暮らしやすい住まいが実現するでしょう。

1.外構の種類

外構には、大きく分けて3つのスタイルがあります。それぞれのスタイルの特徴を見ていきながら、どのスタイルが自分に合うか考えてみましょう。

・オープン外構

オープン外構は、庭やテラスの前面にフェンスや仕切りのない、外部との一体感が感じられるスタイルです。自然と調和し、オープンな空間が生まれるので、明るく開放的な雰囲気が好きな方におすすめのスタイルです。 

・クローズド外構

クローズド外構は、その字の通り、塀や視線を遮る高さの生け垣などで敷地を囲む、閉じた作りの外構です。プライバシーを大切にする方に、おすすめのスタイルと言えます。外部の騒音や視線を気にすることなく、落ち着いた雰囲気の中で静かにくつろげるでしょう。防犯面では、照明などを適宜配置して、侵入しづらい作りにすることもポイントです。

・セミクローズ外構

最後は、オープンとクローズの間をとった、セミクローズド外構と呼ばれるスタイルです。低木でデザインされた植栽や、オープンなパーティションを活用し、開放的でありながら、周囲の視線から守られた空間を作ることができます。プライバシーの確保と、外部との調和の両立を求める方におすすめと言えるでしょう。計画する際は、プライバシーと開放感のバランスがポイントになります。

2.外構をデザインする際のポイント

自分に合ったおしゃれな外構を完成させるには、いくつかのポイントがあります。作る前にこれらのポイントを把握しておくことで、後悔しない外構づくりが出来ますよ。

・希望のスタイルに沿った植栽を選別する

家と外構をどういうスタイルでデザインしたいかを決めたら、そのデザインにそった植栽を選ぶことが大切です。例えば、ナチュラルスタイルが好きなら、草花や低木を活用し、モダンな雰囲気が好みの場合は、シンプルで整然とした植栽が適しているでしょう。また、季節ごとの花や葉の変化を考慮し、一年を通して美しい眺めを楽しめるように植物を選ぶといいですね。

・外構、植栽のメンテナンス計画を実施する

外構に使う素材は、常に自然環境にさらされているので、メンテナンスについても考えておく必要があります。風合いのある自然素材も魅力的ですが、メンテナンスの観点からは、コンクリートや金属などの工業製品の方が扱いやすい場合もあります。デザインとメンテナンス難易度のバランスを考えて素材を選びましょう。また植栽は、定期的な剪定や水やり、土の入れ替えの必要性なども考えておきましょう。きちんとしたメンテナンス方法や周期を把握することによって、季節ごとの変化を楽しめる庭になるでしょう。

今回は、外構の作り方について見てきました。理想的な外構を実現するには、好みのデザインを把握するだけではなく、周囲との関係性や、長く美しさを保つ方法など、いくつかのポイントがありました。これらの要点を押さえて、自分好みのおしゃれな外構を作りましょう。

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著者：一級建築士　岸 弘