リビング階段などでよく見かける、隙間が空いた階段のことをなんと呼ぶのか、ご存知でしょうか。通常の階段にある、蹴込み板と呼ばれる部分が無く、骨組みに段板で作られたこの階段は、「スケルトン階段」「ストリップ階段」「オープン階段」などと呼ばれています。

今回は、スケルトン階段についてお伝えしていきます。

スケルトン階段とは

スケルトン階段とは、骨組みと段板で作られた階段。では、「スケルトン階段ではない」階段とは、下の写真のような踏み板（段板）と蹴込み板で構成された階段となります。こちらは階段に隙間はなく、一般的に採用されている階段デザインです。上階との区切りがつけやすく、空気が逃げづらくなっています。 スケルトン階段の特徴は、スリット状になっていてリビングなどに設置されていてもデザイン性が高く違和感がありません。上階との区切りがない、吹き抜け空間と組み合わせて取り入れられることが多くなっています。

スケルトン階段のメリット・デメリット

スケルトン階段のメリットといえば、リビング空間に合わせてもおしゃれなデザインと、蹴込み板がないので視線や光が抜けて圧迫感がないところでしょう。骨組みと踏み板の組み合わせはさまざまあり、インテリアに合わせてセレクトするのも楽しいですね。デメリットとしては、上階に空気が流れてしまいやすくなるという点、設置コストが高くなる、音が響きやすくなるなどがありますが、ほとんどの場合、吹き抜け空間と合わせて設置されていますので、それらのデメリットはあまり問題ではないでしょう。

スケルトン階段を設置する時に気をつけること

吹き抜けとスケルトン階段の組み合わせは、注文住宅を建てるなら一度は検討してみたいデザインではないでしょうか。しかし、小さいお子さんや体の不自由な家族がいる場合には、階段に隙間があることなどで、心配な場合もあるでしょう。 そんな時は、ネットをつける、手すりにパネルをつけるなど対策もありますのでご相談ください。

スケルトン階段は、ささら桁といって踏み板を支える部分のデザインで見栄えもかなり変わってきます。階段の段差に合わせてジグザグとしたデザインや、真っ直ぐでシンプルなデザインその両方を組み合わせたようなデザインから、ささら桁自体がなく、踏み板が宙に浮いたようなデザインのものなどもあります。 ただ、上階にあがるだけのものではなく、リビングや玄関など階段を設置するその空間自体をランクアップさせるストリップ階段。ぜひ、検討してみてはいかがでしょうか。

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著者：一級建築士　岸 弘