家づくりをお考えの皆様、リビングダイニングはどんなデザインにしたいですか？　おしゃれで心地よい空間をつくるうえで欠かせないのが「照明計画」です。器具のデザインだけでなく、光の広がり方や色合いにもこだわることで、家族みんなが快適に過ごせる素敵なリビングダイニングが実現します。

リビングダイニング照明の考え方

空間ごとに分ける

リビングはテレビを見たり、くつろいだり、家族で団らんする場所。落ち着いた雰囲気が求められるため、間接照明や温かみのある光のダウンライトなどが適しています。一方、ダイニングは食事を楽しむ場所なので、テーブル全体を明るく照らすペンダントライトなどが一般的です。それぞれの活動に合った明るさや色を選ぶことが大切です。

 ２つ以上を組み合わせる

リビングダイニングをひとつの照明だけで照らそうとすると、どうしても空間が単調になりがちです。メイン照明に加えて、役割の異なるサブ照明を組み合わせることで、空間に奥行きやメリハリが生まれ、ぐっとおしゃれな雰囲気に。例えば、すっきりとしたダウンライトに、デザイン性のあるペンダントライトをプラスするなど、組み合わせ次第で表情豊かな空間がつくれます。

 空間を格上げする照明の選び方①：光の出方

照明器具は、シェードの素材や形状によって光の広がり方が大きく変わります。天井や壁にも柔らかく光が広がるタイプもあれば、テーブル面など特定の場所をしっかり照らすタイプもあります。お子さまが小さく、お部屋全体を明るくしたい場合は広がりのある照明を、落ち着いた雰囲気を演出したいときは下方向を集中的に照らす照明を選ぶなど、理想のイメージに合わせて選択することが大切です。

空間を格上げする照明の選び方②：光の色

照明の光の色を変えるだけで、お部屋の雰囲気はガラッと変わります。温かみのあるオレンジ色の「電球色」は、リラックスしたいリビングや寝室に最適です。自然光に近い明るさの「昼白色」は、キッチンやダイニング、作業をする場所に。近年人気の「温白色」は、団らんのシーンなど様々な場所で使いやすいとされています。最近は光の色や明るさを自在に調節できる「調光・調色機能」付きの照明もあり、多目的に使うリビングダイニングにおすすめです。

【スタイル別】おしゃれなリビングダイニング照明の実例

北欧ナチュラル

白を基調とした壁と明るい木目の床、そして吹き抜けが心地よい北欧ナチュラルなリビング・ダイニング空間です。ダイニングテーブルの上には、木製のフレームとガラスシェードを組み合わせたペンダントライトが２つ並び、温かい光で食卓を優しく照らしています。全体的に余白を活かしたシンプルなデザインで、開放感があり、家族が自然体でくつろげる空間に仕上がっています。

インダストリアル

こちらの事例は、無機質な素材感と洗練されたデザインが魅力のインダストリアルスタイルです。ダイニング上部には、マットな質感の黒いペンダントライトが設置され、モダンな雰囲気を演出。リビングはゆったりとした広さがあり、テレビが見やすいようダウンライトをバランスよく配置しています。さらに、明るい色味のフローリングを組み合わせることで、クールな雰囲気の中にも温かみが感じられる心地よい空間に仕上がっています。

ナチュラル

こちらの事例は、明るい木目の床と家具、白い壁で構成された、居心地の良いナチュラルスタイルです。ダイニングテーブルの上には、シンプルで丸みのある白いシェードのペンダントライトが２灯設置され、食卓を明るく照らしています。リビングと、一段上がった畳スペースはダウンライトで落ち着いた雰囲気を演出。全体的にすっきりとしたデザインで、素材の温かみが感じられる、家族がリラックスできる空間です。

和モダン

和の要素とモダンなデザインが見事に調和した和モダンスタイル。ダイニング上には、和紙を使った丸いペンダントライトが吊るされ、空間全体に穏やかな光を広げています。リビングの一部に、格子の美しい飾り障子が設けられており、和の趣を演出するアクセントに。また全体照明はダウンライトのみで構成され、和モダンな空間にふさわしい、すっきりとして落ち着きのある雰囲気に仕上がっています。

まとめ

リビング・ダイニングの照明は、お部屋の雰囲気を決める大切な要素です。デザイン性の高いもの、光の出方に工夫があるものなど、様々な照明を組み合わせて「一室多灯」を意識すれば、家族のくつろぎの空間がより豊かになりますよ。

出雲市で注文住宅を建てるなら協友建設へ
著者：一級建築士　岸 弘