自由な発想で作る新しい玄関のアイデア
コラム
玄関というと、ドアを入って割とすぐに一段小上がりになり、靴箱や場合によっては上着をかけるラックがあり、玄関と部屋の間は区切られている。それが多くの玄関の構造かと思います。滞在時間が短く、家を出る時、戻ってきた時に通る場所、それが玄関。そのような従来の玄関像にとらわれず、自由な発想のもとに作られた玄関アイデアを今回はご紹介します。
目次:
1.ステレオタイプにとらわれない広々とした玄関
玄関といえば、一段上がる作りで靴箱がある。それが多くの方がイメージされる玄関の構造かと思います。しかしながらここではそういった「ステレオタイプ」にとらわれず自由な発想のもとに玄関を考えてみませんか。
贅沢に玄関を開口部の端から端まで広げて、たっぷりの日差しを取り込みます。靴の脱ぎ履きをするだけの空間ではなく、机を設置してワークスペースのように活用してもいいですし、土間から一段あがったところに座って本を読んだり、木臼をおいて新年にはお餅つきといった季節のイベントも。玄関を、人が集いウキウキと活動できる場所に。そんな自由な発想で構想してみても面白いかもしれませんね。
2.土間エリアを延長した使い勝手の良い玄関
玄関の土間空間を広めに設計することで、奥行きのある印象を与えるこちらの玄関。お気に入りの自転車を置けば、ディスプレイと収納を兼ねた空間となり、休日にはちょっとした整備をする場所としても活用できます。その他にも、サーフボードやストドア用品など、屋外で使う趣味の物を置く場所としても最適ですね。ドアやフローリングの木目やペンダントライトがナチュラルで可愛らしい空間となっています。
3.玄関と部屋を一体化させて広々と
玄関とお部屋は空間を仕切るケースが多いですが、あえてそこを区切らず、吹き抜け構造とすることで玄関を含めて1つの大きな空間としてみるのもおすすめです。玄関は家で一番最初に入る場所であり、いわば顔のようなもの。大胆な作りの玄関は、訪れる人に驚きをもたらすとともに、家への期待感をあげてくれるでしょう。何かと渋滞がおきそうな朝の時間も、広々とした玄関にすることで、家族全員が快適に出勤や通学ができそうです。
いかがでしたでしょうか。必ずしも玄関に区切りを作り、靴や上着の脱ぎ履きの場所と役割を固定化しなければいけないわけではありません。部屋とのつながりをもたせることで、より柔軟性に富んだ使い方を実現することもできます。玄関という枠から考えるのではなく、家を出入りする境界にある「空間」でどのように過ごしたいかというところから考えて、玄関デザインのアイデアを膨らませてみてはいかがでしょうか。
出雲市で注文住宅を建てるなら協友建設へ
著者:一級建築士 岸 弘