家族構成別に考える、居心地の良いダイニングレイアウトの秘訣
コラム

家を建てるなら、家族みんなが心地よく、快適に過ごせるダイニングを実現したいものです。食事だけでなく、様々な使い方に活用できるダイニングのレイアウトが実現すると、日々の暮らしの中心となる空間が完成するでしょう。今回は、居心地の良いダイニングレイアウトについて詳しく解説していきます。
目次:
ダイニングレイアウトの基本パターン
横並び

キッチンとダイニングテーブルを横に並べるダイニングレイアウトです。配膳や片付けの動線が最短になり、キッチンからテーブルへの移動が非常にスムーズになる点が最大の魅力です。作業効率が上がるため、忙しい共働きのご家庭やお子さまが小さく手がかかる時期には特におすすめ。また、テーブルを調理のサブ作業スペースとしても活用できるため、料理をしながら家族とコミュニケーションが取りやすいのも嬉しいポイントです。
平行

キッチンとダイニングテーブルを向かい合わせに、平行に配置するダイニングレイアウトです。この配置は、ダイニングとキッチンが一直線上に並ぶため、リビングとダイニングキッチンを空間的に区切りやすく、リビングの用途を明確にできます。また、キッチンの作業スペースとダイニングテーブルが離れるため、リビング・ダイニング全体に視覚的な広がりが生まれます。スムーズな動線を確保するためには、通路幅に十分配慮することが大切です。
快適なダイニングを実現する間取りのポイント
【1~2人暮らしの場合】

1人暮らしやカップルで暮らす場合、食事以外の用途も兼ねることができるコンパクトなダイニングが人気です。ダイニングテーブルをあえて置かず、広めのカウンターを設置して食事や作業のためのスペースにするのも一つのアイデア。また、リビングと兼用できるソファダイニングを選べば、空間を有効に使いながら、くつろぎの時間も大切にできます。生活リズムや、一緒に過ごす時間のスタイルに合わせて選ぶことがポイントです。
【3人以上で暮らす場合】

お子さまのいる3人以上のファミリーでは、家族のコミュニケーションと多用途性を重視した間取りがおすすめです。LDKは広めに確保し、家族が自然と集まれる開放的な空間を意識しましょう。ダイニングレイアウトは、キッチンからリビング・ダイニング全体を見渡せる対面式にすると、料理をしながらお子さまの様子を見守ることができ、会話も弾みます。テーブルを勉強や作業にも使う場合は、近くにコンセントを設けるなど、細やかな配慮を取り入れるとより快適です。
ダイニングテーブルのおすすめサイズ

【1人暮らしの場合】
幅はおよそ60cm前後が目安です。コンパクトなサイズながら、一人分の食事やちょっとした作業には十分な広さがあります。限られたスペースでも無理なくレイアウトでき、お部屋を広く見せられるのも魅力です。円形や正方形のテーブルを選べば、圧迫感を抑えることができるでしょう。
【2人暮らしの場合】
向かい合って座るなら幅は80〜120cmがおすすめです。幅80cmあれば、2人で向かい合ってもゆとりを持って食事を楽しめます。食事だけでなく、パソコン作業や家事など多目的に使いたい場合は、幅120cm程度のテーブルを選ぶとより快適に活用できます。
【3~4人家族の場合】
家族4人でゆったり使うには幅120〜150cm程度が目安です。幅120cmはコンパクトな4人掛けですが、幅140〜150cmあれば食器をゆったり配置でき、食事以外の作業にも使いやすくなります。お子さまが大きくなると窮屈に感じることもあるため、140cm以上がおすすめです。
【5人以上家族や来客の多い場合】
家族全員が並んで座ることを考慮すると、幅165〜200cm程度のダイニングテーブルがおすすめです。特に来客が多いご家庭は幅180cm以上を選ぶと、大人数でも広々と使えます。テーブルを囲む人数が多くなる場合は、脚が端にある2本脚タイプを選ぶと座る場所の自由度が上がり便利です。
まとめ
居心地の良いダイニングは、家族の絆を育む大切な場所です。ダイニングレイアウトは、単に家具を配置するだけでなく、ご家族の生活動線やコミュニケーションのあり方をデザインすること。今回ご紹介した基本パターンや間取りのポイント、テーブルサイズを参考に、ぜひご家族にとって最適なダイニングの形を見つけてみてはいかがでしょうか。
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著者:一級建築士 岸 弘



